?
記憶なんて信用しません。
でも、今ある自分を支えるものは、
悲しいけど強く記憶に結びついてる。

そんなこんなで、
いい感じに改竄されてるであろう記憶を頼りに。

緊張感を呼び起こすべく、
在りし日の旅路へ。

では*PTコロンバス旅行記*の続きを。

移動日。
成田空港内でNACサマたちと別行動を開始すると、
入れ違いでしゃばさんご一行と鉢合わせ。
どうやら同じ便だったらしくちょっと雑談。
?
有田さん他に「パスポート関連でトラブルを起こしてPTサーキットを続けられなくなった某プレイヤー殿の話」に関連して、

「まぁ、リッヒはグレービー乗る心配ないけどなw」とか
「やめるなら今のうち」などなどありがたいお言葉を頂戴する。

しかも、直前にNAC様から伺ったパスポート紛失とは
別件というから、さすがにちょっと怖くなってきちゃいました。
そして、そんな時に限って
トモハル君の「リアニ、ありえない」的な助言(?)が加わって
ますます不安に・・・。

いやいや、落ち着こうよ。
アメリカの入管でトラブルになるのくらい、
冷戦中のソ連で空港に吹雪で10時間以上閉じ込められるのと比べれば、
なんともないってw


・・・思えば、無駄に軸のズレタ経験ばっかりいろいろしてきたよなぁ〜。
ソ連の空港はさすがに幼稚園児でもわかる怖さがあったなぁ。
次からそれをメタってロシア語での迷子時対策はじめたくらいw

コロンバス行きはアメリカの航空会社だし、
最低限の英語は勉強してきたはずだから、
そんなに心配すること、ないよね?
・・・ないよね?

などと軽くPT常連の皆さんに気を使っていただきつつ、
トモハル君とサンデー⇔マガジンのトレードを約束しつつ、
搭乗時間に。

ちなみに、受付時間が遅めだった為満員の煽りを受けて、
オレはみんなからちょっと離れた位置に一人。
まぁ、となりが何人でも、経験値稼ぐチャンスだよね、多分。

?
それほど遅くも早くもないタイミングで飛行機の席に向かう。
チェックインが遅かった為席は窓側3列の真ん中。
通路側には50前後の、
世界史の教科書で「産業革命」あたりに載ってそうな
工場の古株っぽい物静かだけどぎらぎらした目の印象的な
顔に深い影が差してるような欧米系オジサマで、
席に付くために一度立ってくれるよう頼む前に
無言で立ち上がった。

さすがに狭い航空機内ならかなり気難しい人でも
到着まで快適に過ごすため
(不快感を一定に抑制する為、という方が適当かな)
結構愛想良く、というか友好的に振舞ってくれるので、
今回のように目的地まで静かに過ごしたいときに
隣はある程度年をとった人物の方がありがたい。
とくに、旅行慣れしていて、英語が話せない人間との
付き合いに慣れていればなお良い。
今回は付いてるな。

などと考えながら席に着こうとして窓辺の席に目をやると・・・。

ジーパンをはいたサンタクロースが!

たしかに
オレはよく
白昼夢を見る。
この前だって、PTQでIDするか考えながら、
物静かなエアリアルが宙に浮かんで
マジックの試合を観戦しているのを見て
ひとり和んでた気がするし、
新幹線の中では走り抜ける景色に
雪の精が佇んで見えた。

でもさ、それは多少なりとも寝ぼけてる時の話。
いま、少なくてもオレの自覚としては、
ばっちり目が覚めてるはずなんだけど。

?
さすがに10月末じゃサンタクロースには気が早いということで、
横目にちょっと眺めてみると、
長袖のジャケットから覗く、
遠山の金さんもはだしで逃げ出さんばかりの
タトゥー、タトゥー、タトゥーの嵐!

しかもなんかスゲェ苦々しい表情でこっちを向いて、
’Go home!‘(失せろ!)
みたいな音を地獄のそこからうなるように発してきた(>_<)

・・・あはは、怒らせちゃったみたい(汗
さて、どうしたものか。
ここは頭悪そうな日本人を素で行ってご容赦願うか?
それとも拳で国際交流?

うぅ〜ん。
ちょっと体格的に勝てそうにないなw
相手は軽く150キロはありそうな、
海の男風なマッチョ。
年は50くらい行ってそうだけど、
腕の太さが直径20cmは下らない。
第一オレ、飛行機の内外を問わず拳で語り合う趣味ないし?
まぁ、スペースの無さを生かして逃げるくらいならいけそう?
んなアホなw
ってか、襟の下から骸骨の刺青が
オレのほう向いて笑ってるんですけど?
とにかく、こんなのはサンタさんじゃない!

・・・などと考えること1秒弱。結局無難に

’Pardon?‘(え?なに?)

と返してみる。
もちろん、先制攻撃を迎え撃つべく
相手の方向に向き直りながら。

?
タトゥーサンタは再びうなった。
’No room!’(狭い!)

・・・あぁ。
そういうことだったのね。
確かに。
体が席に入りきらなくて彼の胴体の一部は、
肘掛を越えてこちらに進入している。

見るからに、狭い。

「飛行機狭すぎ!」
ってな話をして少し打ちとけつつ、
成田をたって数時間ほどで、深い深い眠りの底へ。

それにしても、
オレの耳の悪さは結構しゃれになっていない。
そもそも、低音なんて声でなく音にしか聞こえないのだから、
気をつけないとトラブルの種になるのは目に見えている。
注意しないと、ね。

気が付くと通路側にいた「産業革命期」さんは
席をはずしていた。
結局再び彼が現れたのは着陸直前で、
それまでどこにいたのかはちょっとした謎のままだ。
あの満員の機内の、どこで時間を潰したのだろうか?
閉所恐怖症の気があるオレとしては、
少しでもゆったりしたい気持ちから席を立つのはわかる。
やはり機内をうろついていたのだろう。

幸い、彼が席を立っていたおかげで、
‘No room’な状態は緩和され、
オレとタトゥーサンタは少しゆとりを持つことができた。
彼が無くした眼鏡を一緒に探したりしているうちに、
いつの間にかかなり距離を稼いでいたらしく、
彼に促されて窓から外を眺めると、
そこにはいかにも大雑把な、
イメージどおりのアメリカの大地が横たわっていた。

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