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*1

そんなこんなで時間は流れる。
今や10月も半ば、8月末なんて記憶の彼方。
振り返ってみて、
今年の夏何をやってたか挙げろ、っていわれると
結構答えに困ってしまう。

「新しい日常の開拓」
そういう方針で細々と働くようになってからの暮らしに
ちょっとした布石をうとう、っていう一連活動は、
具体的な行動を挙げると、結構深刻に見栄えが悪いや。

建前としてはやっぱり、
ちょっとバカンスしつつ、
将来にむけて英語の力をつけるためにTOEICやってました、
ってことになるのかな。
まぁ、まだ帰ってきていないその結果次第では、
ろくなことやってなかった、っていわれてしまうかもしれない。

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*2

時は遡り8月末の電車の中。

PTQ静岡準々決勝で
「これはいけるんじゃないかな」
って期待を持った初手なのに同系で事故気味の相手に
緒戦をもぎ取られたボクは、

電車を待つベンチでマクドナルドの
フライドポテトにケチャップをつけて摘みながら、
自分の実際にしたのとは違うプレイングを
端から検討するのがようやく片付いて、

どっちみち詰んでるやんorz

っていうありがちな結論に真剣にたどりついた。
(もちろんこれは良くあるタイプの慰めで、その時点での思考力では結局回答が発見できなかったということに過ぎなくて、実際に運が味方してくれなくて勝つのが不可能だったのか、それとも自分間抜けだっただけなのかに関らず、事実上の敗北宣言を以って自分の気持にひとまずけりをつけたに過ぎなかった。)

少なくとも、
(10月も半ばを迎えた今やもう記憶の細部はおぼろげだけど)
力及ばず終わってしまった夏の予選シーズンは区切りを迎え、
次に何をしよう、何が出来るんだろう?
本当に次週の日本選手権直前予選は行く価値があるのか、
そもそも、マジックに今これ以上時間を費やして良いのか、
っていう形でなんとか視線を過去から未来に移す、
そんなちょっと情けない一連の手順がやっと完了したんだ。

・・・電車のドアが開くまえに、ポテトを食べ終わるという
重大ミッションはまだ完了していなかったけど。


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*3

もちろん、ポテト完食を重大ミッションと位置づけたのには
とっても地味だけどちゃんとした理由があったよ。

たぶん今日これ書き始めた時のボクがそうだったみたいに、
これを「電車男展開」から読んでくれている
奇特な人がいたとしても、
きっと忘れてそうだからおさらいしておくと、

静岡→東京を一本で繋ぐその電車はそれなりに混んでいて、
マクドナルドの芳醇な香りをさせながら、
二人席の並ぶ車内(しかもたぶん二人掛け)
でポテトをもぐもぐするのは、
ちょっとマナー的にどうかな、っていう気持もあって、

それを踏まえて人気がなくて比較的迷惑が掛からない、
しかもテーブルのあるボックス席は現実的な選択として、
ボクの目には妥当なものに映ったんだ。

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*4

そんなことをもやもや検討しながら辿り着いたボックス席には、
電車に並んでる時点では影も形もなかった
既出の
「幽霊のおねえさん」
がいたってわけなのですよ。

相当頭の惚けていたボクは
「幽霊はんも素敵やわぁ」
とかいう謎思考がふわふわしちゃってる状態なので、
おねえさんの手元のマクドナルドの包みを見て、
それならいっかぁ、って机を挟んで対角線上の席に着いた。

パクパクもぐもぐでポテトを片したボクは

机の反対側にいる奴には老若男女を問わず
全力で勝負を挑むという卓上競技者魂(???)で、
早速お姉さんに全力でアタック!


とかするわけもなく、
ちょっと打ちひしがれちゃった自分を立ち直らせるべく
夜景を眺めさせて回復タイム。

9月が始まったらどうするか、
マジックとのかかわりはどうするのか。
そんなことを考え始めていた。

・・・けど、会場から駅まで結構歩いたし、
そもそもベスト8まできっちり
ほぼ毎回50分使い切りながら戦った脳神経に
ちゃんと元気が残ってるはずもなく、

ちょっとウトウトぼんやリッヒ。

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*5

むぅ。ボックス席は椅子が倒れなくて意外に寝辛い。
肘掛に肘を付いたり、足を組んでみたり、
いろいろ試しても巧くいかないから終いには
「考える人」ポーズにも挑戦。
あれ、右ひじは左ヒザの上でいいなだよね?w

とかやってたら、さすがに自分が傍目に相当おかしなことを
やってるんじゃないか気づいてはっとした。

・・・でもお姉さんは静かに窓の外を見ながらビールを煽ってた。

え、ビール???

うーん、日本人はあまり酒に強くないから
普段外で移動中とかに飲んでる若い人って
あまり見ないんだけど・・・。

そっかぁ、お姉さんもいろいろ大変なんだね
・・・なんて、しみじみ。


マックにビール。
お洋服は・・・、うーんよくわかんない。
国際会議とかで見かけるようなスーツよりは
ちょっと普段着っぽいけど、結構フォーマルな感じ。
髪もほんの少しだけ明るめの色がさしてあるけど、かなり大人しめ。
むしろ、真っ黒だったら厳しそうに見えすぎる印象かな。
皮膚のコンディションは曲がり角手前だけど、
落ち着いた雰囲気がボク好みな正体不明系。
背筋が良く伸びていて、「もぉダメ、酒飲まんとやっとられん」
っていうよりは、一仕事終えた帰途で、
週の仕事を振り返りながらその疲れを
ちょっと和らげようとしてる感じ。

なんて寝ぼけ眼で思考が流れる。

・・・って、窓に反射して目があっとるやん

あちゃあ、ジロジロ見てたつもりは無いけど、
まずったなぁ、気を悪くしてなきゃ良いけど。
そう思った矢先、
睡魔が<貴重品室>を得た<ナントゥーコの影>みたいに
成長して、学生らしくテーブルに突っ伏してしまう。
もちろん、机を4等分して自分の領域と考えられる範囲に
収まる形で、ね。
・・・いや、それでも全然お行儀よくはないんだけどさ。

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